どうも、ぺてです。
12/9、法事のため実家に帰ってました。
お経の後のお説教でまさかの算数のお話をしていただきました。
今日はそれを紹介しつつ私の思ったことを書いていきます。
まず最初に住職さんが話してくれた内容がこちら
アラブの富豪が\(17\)頭のラクダを残して亡くなりました。
息子\(3\)人に遺言書を残しました。
- 長男には\(\displaystyle\frac{1}{2}\)のラクダを与える。
- 次男には\(\displaystyle\frac{1}{3}\)のラクダを与える。
- 末っ子には\(\displaystyle\frac{1}{9}\)のラクダを与える。
\(3\)人で\(17\)頭のラクダをどうやって分ければいいのでしょう?
みなさんも考えてみてください。
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–ここまで–
実はこのお話、数学界隈?では結構有名なお話なんで私は知っていました。
普通に考えると長男は\(17\)の半分で\(8.5\)頭、次男も三男も整数にはならないですね。
お話の続きはこちら
\(3\)人の息子たちはうまくわけれないのでどう分けるか揉めていました。
そこへ、キャラバン(旅団)の団長がやってきて、「キャラバンのラクダが\(1\)頭余っているでお渡ししますよ」
と言いました。これで\(18\)頭になったので、
長男は\(\displaystyle 18 \times \frac{1}{2} = 9\)で\(9\)頭、
次男は\(\displaystyle 18 \times \frac{1}{3} = 6\)で\(6\)頭、
三男は\(\displaystyle 18 \times \frac{1}{9} = 2\)で\(2\)頭、
ときれいに分けることができます。\(3\)人のラクダを合計すると\(\displaystyle 9+6+2=17\)で\(17\)頭になります。
余ったラクダ\(1\)頭をキャラバンの団長にお返ししてめでたしめでたしとなりました。
実は\(\displaystyle\frac{1}{2} + \frac{1}{3} + \frac{1}{9} = \frac{17}{18}\)となり、\(1\)にならないというのがポイントなんですが、それは数学のお話。
住職さんのお話は、(いないはずの)\(1\)頭のラクダを追加するというのは亡くなった父親の何かの助言かもしれないし、
もしかしたら、長男が「僕、多くいらないから\(2\)人に譲るよ」といって遺言書通りにならないけど\(3\)人が納得して分けることができるかもしれない。
「死人に口なし」という言葉がありますが亡くなった人がその後のことをどうこういうことはできないですね。と、亡くなった人がその後にどう影響するのか、影響しないのかをお話いただきました。
ここからは私が考えたことになるんですが、現実の問題を数学で扱う場合、正確な値を出すことではなく、全員が納得するということが重要になります。
今回のラクダのお話で、遺言書通りに計算すると、小数になりますね。
ここで、計算結果を切り上げて考えてみます。
長男は\(\displaystyle 17 \times \frac{1}{2} = 8.5\)で切り上げて\(9\)頭、
次男は\(\displaystyle 17 \times \frac{1}{3} = 5.666 \ldots\)で切り上げて\(6\)頭、
三男は\(\displaystyle 17 \times \frac{1}{9} = 1.888 \ldots\)で切り上げて\(2\)頭、
とわけると合計が\(\displaystyle 9+6+2=17\)で\(17\)頭になります。(上の結果と同じ)
ココでポイントとなるのが「四捨五入」じゃなくて、「切り上げ」をしていることです。
「切り上げ」ることによって、本来もらえるラクダよりも多く貰えるので、納得させることができるということです。
ということで、1頭追加するようなテクニカルな手法を使わなくてもいいんですね。
上のお話はそもそも「なぜいないはずの\(1\)頭のラクダを追加して計算するとうまくいくのか」を考えるための問題なので「全員が納得するように分ける方法」を考える問題とはちょっと違います。
そもそも父親はなぜこの様な不思議な遺書を残したのでしょうか?
これも私の考えになるのですが、息子たち\(3\)人はおとなになってから別々の場所で暮らし、働いているのではないのでしょうか。凄く現代的な考えになりますが(笑)。
昔は仲が良かった兄弟たちに自分の死後にもう一度話し合いをしてほしいと父親の最後の願いがこの遺書にあらわれているのかなと考えると兄弟でじっくり話し合いをして全員が納得するように分ければ父親の願いが叶います。
こう考えるとロマンがあって?素敵じゃないですか?