中高生に知ってほしい数学の教員

こんにちは、ぺてです。
今日は数学の教員について、私が思っていることや知ってほしいことについて書いていきます。すべての人に知ってほしいのですが、特に現役の中高生に数学の教員について知っててほしいことを書きます。

数学の苦手な人や、数学の先生が嫌いな人はこの記事を読むと少し違った見方ができるかもしれません。

ほとんど私の考えや経験なので、他の数学の先生には当てはまらなかったり、現状とは違うかもしれません。そのことは頭のなかに入れて以下をお読みください。

数学の先生になるために必要なこと、もの

まず、数学教員になるために必要なもの、ことについて説明します。

教員免許

絶対必要になるのが「教員免許」です。これがないと、学校の教壇に立って授業をすることができません。学校で授業をする先生は必ず持っています。ちなみに正式名称は「教育職員免許状」なのですが、だいたい「教員免許」と呼ばれていますね。

教員免許には以下のような種類があります。

  • 普通免許状 ・・・ 普通の免許状、全国で有効
    • 専修免許状 ・・・ 主に大学院卒業
    • 一種免許状 ・・・ 主に4年制大学卒業
    • 二種免許状 ・・・ 主に短大卒業
  • 特別免許状 ・・・ 各都道府県内で有効な免許、取得が面倒
  • 臨時免許状 ・・・ 各都道府県内で有効な免許、先生が足りない時など

大まかにこんな感じに分類されます。学校で教えている殆どの先生は、「普通一種免許状」を取得しています。

ちなみに、「普通免許状」を取得するには、各大学卒業だけではなく、「教員免許状取得に必要な単位」を取得する必要と「教育実習」等の実習をする必要があります。
逆に言えば、「必要な単位」の取得と「各実習」さえしていれば、免許状を取得するのに試験は必要ありません。なので、「教員免許」を持っていても教員をしていない人も結構います。

ちなみに、小学校の教員免許は教科ごとに分かれていませんが、中高の教員免許状はそれぞれ科目ごとに分かれています。

教員採用試験

公立の学校に就職する場合は教員採用試験を受ける必要があります。各都道府県と政令指定都市ごとに大体7月から8月ごろに実施されます。

まぁ簡単に言えば、教員の就職活動です。場所によって、試験の内容は違いますが、一次試験では「五教科」、「専門科目(私の場合は数学)」、「各法律についての試験」などがあり、二次試験では「面接」、「集団討論」、「模擬授業」などを行うのが一般的だと思います。

一次試験を合格した人だけが二次試験にすすめるパターンもあれば、一次試験の合否にかかわらず、二次試験を受けるところもあります。

場所によって、どんな試験が行われるかは千差万別です。なので、書店においてある対策テキストも各都道府県、政令指定都市ごとに分けてあります。試験の日程が違う日であれば、複数の採用試験を受けることもできます。

教員採用試験に晴れて合格すれば、教員になれるわけですね。

ちなみに、私立や国立の場合は「教員採用試験」のようなものはなく、基本的には「欠員補充」になるので、募集しているときがあったりなかったりします。

あとは、気持ち

「教員免許」があって、「教員採用試験」を通ればあとは、先生になるという気持ちが大事になりますね。教員は公務員なので安定しているイメージが有りますが、正直なところ授業準備や課外活動などで時間外業務が多くなり、個人的なんですが給料の割にあってないと思ってしまいます。

なので、「儲かって安定している」から教員になるのはおすすめしません。大事なのは子供が好きで、教えたいという気持ちです。

教員採用試験に落ちてもなれる「講師」

前項で、教員採用試験を通って教員になれると説明しました。実は、教員採用試験に落ちても、学校で先生をすることができます。それが「講師」とよばれる先生です。「講師」に対して、教員採用試験を通った先生を「教諭」と呼びます。

「講師」は主に教員採用試験に通らなかった人(言い方が悪いですが)が期間限定(基本的に1年)で先生をして給料をもらいます。
「講師」には週5日フルタイムで勤務する「常勤講師」と授業の時間だけ学校に来る「非常勤講師」に分かれます。まとめると

  • 教諭 ・・・ 教員採用試験を通った先生、正規雇用
  • 講師 ・・・ 教員採用試験を通らなくてもなれる、非正規雇用
    • 常勤講師 ・・・ 「教諭」と同じでフルタイムで一つの学校で働く
    • 非常勤講師 ・・・ 決められた時間の授業だけを行う

ちなみに、「教諭」と「常勤講師」は「月給制」ですが、「非常勤講師」は「時給制」です。「教諭」と「常勤講師」の違いは、「正社員」か「派遣社員」のような違いで、「非常勤講師」はバイトのような感じですね。

生徒から見ると「教諭」と「講師」の違いはわかりません。みんな「先生」と呼ばれています。また、「常勤講師」は「担任」を持つこともできます。

教員採用試験に通らなくても「講師」をして、次の教員採用試験で「教諭」を目指すというのが一般的です。

ちなみに、私は非常勤講師で2年間、多いときで3つの高校をかけもしして週22時間授業をしていました。授業するよりも、移動のほうが大変でした。懐かしいです。

教育学部と理学部、工学部

さて、少し話を戻して、「教員免許」の取得についてのお話をします。前述したとおり「教員免許」を取得するには「大学や短大を卒業すること」と「教員免許取得に定められた単位の取得」が必要になります。

「教員免許取得に定められた単位」を分けてみると「教職に関する科目(教育学)」が約30単位と「教科に関する科目(数学)」が約20単位と「教科又は教職に関する科目(通称:または科目)」が約10単位の合計約60単位必要になります。(中学校の場合、高校は若干内訳が違う)
「または科目」は「教職に関する科目」と「教科に関する科目」から自由に選ぶことができます。自由枠です。

中学校数学の教員免許に必要な単位

「教育学」(約30単位) + 「数学」(約20単位) + 「または科目」(約10単位)

4年制の普通大学を卒業するのに必要な単位数は大体130単位です。そのうち、どの大学でも一般教養という非専門科目が20単位ほどあります。(通称:般教)

教育学部の場合は「教員免許取得に定められた単位」と「卒業に必要な単位」がかぶっているので卒業と同時に「教員免許」を取得することができます。「または科目」も「教職に関する科目(教育学)」で埋めることが普通です。

対して、理学部、工学部の場合、「教職に関する科目(教育学)」は「卒業に必要な単位」として認められていないので教員免許を取得する場合、「卒業に必要な単位(約130単位)」と追加で「教職に関する単位(約30単位)」を勉強する必要があります。理学部、工学部で教員免許を取得する場合、「または科目」は「教科に関する科目(数学)」で埋めることが多いです。

ここまでの話をまとめると、

  • 教育学部 = 教育学(80~90単位) + 数学(約20~30単位) + 般教(約20単位)
  • 理学部 = 教育学(30~40単位) + 数学(約100~110単位) + 般教(約20単位)

こうやって内訳を見ると、同じ数学の教員免許を取得するにしても、大学で学ぶことの内訳は全然違ってますね。ちなみに、教育学部の教育学(80~90単位)には「小学校の教員免許」取得に必要な単位が含まれています。理学部や工学部では「小学校の教員免許」を取得することは基本的にはできません。

ここからは私の主観になるのですが、
教育学部出身の先生は、担任が上手で、授業の進め方もうまいのですが、数学の突っ込んだ質問に答えられないことがある印象で、
理学部や工学部出身の先生は、授業が少し専門的になってしまい、数学が得意な生徒からすると面白い先生で、ユニークな先生が多く、ハイレベルな入試問題の解説が上手な印象があります。

現役の先生は多分殆どが教育学部出身の先生が多いと思います。私のような理学部出身の先生は普通の生徒にはウケが悪い気がします。

生徒から見るとどの先生が教育学部出身でどの先生が理学部や工学部出身とかわからないと思います。ただどの先生も、殆どが生徒にわかりやすく教えようとしているのでそこだけはわかってあげてください。また、教育学部出身か、理学部や工学部出身の先生を想像してみるのも面白いかなと思います。

新任の先生とベテランの先生

1年目の新任の先生も20年以上先生をやっているベテランの先生も同じように授業をします。1年目の先生(通称:1年先生)は授業が下手です。緊張しています(笑)。今まで授業したことをないので授業の進め方がわからないです。説明をしているときにチャイムが鳴って焦ります。

対してベテランの先生は何度も同じ内容で授業してきているので、どこに時間を割けばいいか、どこがつまずきやすいポイントかを知っています。

正直な所、新任の先生が担当になったらハズレと思ってしまいます。その通りです(笑)。でも新任の先生もしっかりと勉強して教壇に立って授業をしているので、先生として授業がだめでも、数学はしっかりとしています。わからないところがあったら積極的に質問してあげてください。1年先生なりに、一生懸命説明してくれます。メダカの学校と一緒で、「誰が生徒で誰が先生か」生徒と先生で一緒に授業を作っていく、そんな心構えで授業を受けるとベテランの先生では学べないことも学べるのかなと思います。

先生は真面目でしっかりしている?

特に数学の先生は、真面目できっちりしていて「The A型」の印象があると思います。授業するときは先生も真剣に授業するのでそういった印象を持つと思います。特に1年先生は緊張していて「しっかりしないといけない」が頭のなかにあるので特に真面目な印象を持つと思います。

しかし、先生の飲み会では数学の先生もはっちゃけてお酒を飲むことも多いです。私も、授業はすごくキッチリしていました。私生活の方は、ニコ生を診てもらうとわかりますが、ゲームが大好きで、時々叫んだり、自虐に走ったりしています。

よかったら元数学教員の私のニコ生をぜひ見に来てください。こんな人が数学の教員だったなんて、と思うでしょう。

授業の前後にプライベートなこととか質問してみるのもいいと思います。特に30代前半までの先生はゲームが大好きだったりします。先生も人の子で趣味もあります。自分が苦手な先生でも、数学以外の質問をしてみて、先生について理解して少しでも「あ、この先生面白いな」と思えば授業も楽しくなるでしょう。

正直、数学の成績を上げる手っ取り早い方法は「数学の先生を好きになること」だとおもっているので、授業以外のところで積極的に気になることは聞いてみましょう。

数学の教え方の違い

1年先生とベテラン先生の違いだけでなく、そもそも、授業の進め方は先生によって大きく違います。宿題を全く出さない先生もいれば、たくさん出す先生もいるし、板書をノートに必ず書かせる先生もいれば、黒板をメモ程度にしかしない先生もいます。

正直、すべての生徒にあった授業をするのは無理です。自分の勉強のやり方と先生の授業が合ってないと思ったら先生に相談しましょう。「先生、この問題集難しすぎるので自分はもう少し簡単な問題集を宿題にしてほしいです」や「ノートをきれいに取りたいので、ノートを取りやすい黒板にしてください」とか先生に直談判してみましょう。1年先生や若い先生なら取り合ってくれると思いますが、極稀に頑固で硬い先生もいます。その時は諦めましょう。ただ、先生も、生徒も授業を受ける目的は「数学を理解すること」なので、先生と生徒で上手に交渉すればいいと思います。

先生に、直談判するのは勇気がいると思いますが、軽い気持ちで先生に相談する感覚で先生と話し合えばいいと思います。

まぁ、受け入れてもらうためにも、普段の授業態度をしっかりする必要はあると思いますが、大抵の先生は「勉強したい」という気持ちを伝えることができたら怒られることはないです。

先生に相談しても、何も変わらない場合や、先生に相談するのが難しい場合は少しだけ「予習」をするといいと思います。
「予習」といっても1時間以上かけてやるのではなく、次の授業でやる教科書の部分を読んでみて、わからないところを把握するだけでいいと思います。予めわからないところがわかっていると、授業中や授業後に質問をしやすくなりますし、授業で先生がわからないところを説明しているときに「あ、ここ予習でわからなかったところだ」と理解できるので、今までと違った感覚で授業をうけることができると思います。

最後に

どうでしたでしょうか、以上が私が思ってた「中高生に知ってほしい数学教員」になります。
正直、殆ど主観で書いているので、他の先生には通用しないこともあるかもしれません。

数学が苦手な中高生も、数学の先生や授業との付き合い方を少し変えてみるだけで今までと違った授業を受けることができるのかなと思います。

長文になってしまいましたが、最後までお読み下さりありがとうございました。この武運性がきっかけで「数学の先生嫌い」の生徒が一人でも減ってくださるとうれしいです。

数学の教員についてや数学の先生、授業との付き合い方についてわからないことがあれば、ニコ生やPeingで質問をしてください。ニコ生でゲームをしているときでも、数学関係の話題は大歓迎なので気軽に質問してください。

ニコ生

Peing

元数学教員(大阪)、現サラリーマン(東京)。ニコニコ動画で数学/ゲームの配信を行っています。 ブログ :
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