「2.3+5.7=8.0」は間違い?


どうも、ぺてです。今日は小学校4年生ぐらいで習う小数の足し算について考えていこうと思います。

昨日のエイプリルフールネタと違い真面目な算数のお話になります。

「\(2.3+5.7=8.0\)」は間違い?

筆算で計算するとこんな感じになると思います。

ところがこれでは「バツ」もしくは「サンカク」になってしまうというのです。正しい正解は\(.0\)の部分を消したこちらになります。

一見\(8.0\)も\(8\)も同じ値に見えますが、どう違うのでしょうか、少し解説をしていこうと思います。

数学(算数)としての意見

数学(算数)から見ると\(8.0\)と\(8\)は全く同じ値として扱います。

で、数学(算数)では答えはできるだけシンプルに書くという暗黙のルールがあります。

例えば、分数の問題場合\(\frac{1}{2}\)と答えるところ\(\frac{2}{4}\)と答えると「バツ」もしくは「サンカク」になってしまいます。分数はこれ以上約分できない「既約分数」で答えることがルールとなっています。

\(8.0\)も同じ様な感じで\(.0\)の部分が冗長とみなされてしまい「バツ」もしくは「サンカク」になってしまいます。\(5+3=8.0\)と書くとなんか余計な感じがしますよね。そんな感覚です。

科学(理科)としての意見

数学(算数)では\(8.0\)と\(8\)は全く同じということでしたが、科学(理科)ではすこし様子が違ってきます。というのも、科学(理科)で数値を扱うときは主に実験などで測定した値「測定値」を扱うことが多いのです。

「測定値」としての\(8\)cmと\(8.0\)cmの違い

具体的に例として、「測定値」としての\(8\)cmと\(8.0\)cmがどう違っているのかをみていきます。

\(8\)cmの場合

「測定値」が\(8\)cmというのは\(1\)cm刻みの定規で測ったとき、得られる値です。

図を見てもらうとわかると思いますが\(1\)cm刻みなのでピンクの部分が誤差として現れるのがわかると思います。

誤差の範囲を含めると「\(8\)cmの測定値」は\(7.5\)cmから\(8.5\)cmの\(1\)cmの幅があります。

\(8.0\)cmの場合

では次に「測定値」が\(8.0\)cmという場合について見てみましょう。「測定値」が\(8.0\)cmというは\(0.1\)cm(\(=1\)mm)刻みの定規で測ったとき、得られる値です。

同じように図を見てもらうとわかりますが、「\(8.0\)cmの測定値」は誤差を含めると\(7.95\)cmから\(8.05\)cmという\(0.1\)cmの誤差の幅があります。

これら2つのことから\(8\)cmと\(8.0\)cmでは誤差の幅が違い、\(8.0\)cmのほうが正確に測定できているということがわかります。

なので、\(0.1\)cm(\(=1\)mm)刻みの定規で測ったのに\(8\)cmと「測定値」を出すと誤差が大きくなってしまい、もったいない感じがしますよね。

ちなみに、この「測定値」としての\(8\)cmと\(8.0\)cmの違いについては「有効数字」という概念で詳しく中学1年生の数学で勉強します。ここでは詳しく言及しませんが気になる人は「有効数字」でGoogle検索してください。

まとめ

ざっくりとした説明になりましたが、\(8\)cmと\(8.0\)cmの違いについて理解していただけたでしょうか。科学(理科)の説明の図の赤線の部分のみが数学でいう\(8\)cm\(=8.0\)cmであり、基本的には誤差を考えません。

  • 数学(算数)は誤差を考えないので\(8\)cm\(=8.0\)cm
  • 科学(理科)は測定の方法によって\(8\)cmと\(8.0\)cmは違うものになる。
    (\(8.0\)cmのほうが誤差が小さい)

誤差の範囲を考える数学もあるのですが、それは大学で「統計学」などで詳しく学ぶことになるでしょう。ここでの議論は一旦おいておきます。

ただ、有効数字は中1数学で習う

ここでひとつ、問題点があります。それは前述しましたが、平成24年度の学習指導要領の改訂で「有効数字」という概念を中学校1年生の数学で学ぶのです。小学校4年生では「\(8.0\)cmじゃなくて\(8\)cmと答える」と教えているにもかかわらず、中学1年生では「\(8.0\)cmと\(8\)cmは違うもの」と教えるのです。矛盾してますよね。

中1の生徒から「\(8.0\)cmと\(8\)cmは同じって習った」と言われたこともあります。先生としてもどう答えていいのか困ります。

今後の学習指導要領の改訂でどうなっていくのかはわかりませんが、少なくとも数学ではなく科学(理科)で「有効数字」を教えるべきなのではないかなと思います。

義務教育の統一された体系の中で、このような矛盾したようなことが平気で起きている現在の学習指導要領は正直現場の先生は混乱します。先生も混乱するので生徒も余計混乱するでしょう。

最後に

タイトルにもある「「\(2.3+5.7=8.0\)」は間違い?」について、私は数学(算数)の教員の立場では\(8\)と答えるべきかなと思います。しかし、前述したとおり、中学校1年生で混乱させてしまうので\(8.0\)でもいいのかなと思います。

現状、小学校では\(8\)でないと「バツ」もしくは「サンカク」と指導するのが当たり前と思います。しかし、今後の学習することをふまえて考えると\(8.0\)という答えを一方的に否定するのはどうかなと思います。

現場で教えている先生は大変ですが、その場しのぎだけでなく、今後学習する内容もふまえて上手に教えてほしいなと思います。

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